コイルガンの作り方シリーズ
「コイルガンの作り方~磁気原理編①~」
「コイルガンの作り方~磁気原理編②~」
「コイルガンの作り方~回路編①電子部品の説明~」
「コイルガンの作り方~回路編②オペアンプについて~」
「コイルガンの作り方~回路編③矩形波の生成~」
「コイルガンの作り方~回路編④回路設計~」
「コイルガンの作り方~回路編⑤組み立て~」
「コイルガンの作り方~完成編~」←今ここ
参考「どのくらいの電圧、電流で死ぬの?」
参考「1万5000円で買えるオシロスコープ」
「コイルガンの作り方~磁気原理編①~」
「コイルガンの作り方~磁気原理編②~」
「コイルガンの作り方~回路編①電子部品の説明~」
「コイルガンの作り方~回路編②オペアンプについて~」
「コイルガンの作り方~回路編③矩形波の生成~」
「コイルガンの作り方~回路編④回路設計~」
「コイルガンの作り方~回路編⑤組み立て~」
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参考「どのくらいの電圧、電流で死ぬの?」
参考「1万5000円で買えるオシロスコープ」
今回は、いよいよコイルガンでネジを発射しました!!皆さんが考える様な空き缶にグサッ!!ってな感じではありませんでしたが、飛びは飛びました(笑)
誰が何と言おうと、知識を使って物を作ったので、目的は達成です!!
組み立てと発射
前回までの記事でわちゃわちゃ言っていましたが、ここでやっと形にします!!ほんの少しだけ回路編で示した回路に変更を加えたので最新版の回路を記載します。図1 実際に実装した回路図
変更した部分はスイッチ部分です。トグルスイッチを用いることで、「充電回路(on)」と「セーフティー回路(off)」を切り替えることが出来ます。offの時はコンデンサが抵抗200 kΩを返して常に放電する回路になっています。これやらないと、発射した後コイルの誘導電圧でコンデンサが充電されてしまいます!!この回路を実装する前、発射して放置してたらコンデンサに15 V溜まっていたんで、意外に侮れません(笑)
という事で回路図のままドーン!!
図2 基盤実装後のコイルガン
左の部分はコンデンサとサイリスタ、ダイオードが実装されています。
図3 コイルの部分裏面
前回の記事では1枚の基板に全ての回路を組もうとしてたんですが、ばらして作っちゃいました。意味はありません。お芋半田になっているのは見ないふりしてください(笑)あと、コイル巻くところ光造形の3Dプリンタで印刷しなおしました!!こっちの方がクオリティが高い!!
「光造形3Dプリンタの記事はこちら」
図4 印刷したコイル巻くところ
という事で、まずは直流安定化電源に接続して充電しました!!充電時のコンデンサ間電圧はこんな感じです!!
図5 充電中のコンデンサ間電圧
充電時間が大体4 sですねー。電池でやって3.5 sが目標だったんでさい先怪しいですが取り合えず100 Vの充電は出来ました!!(記事書いてるときに思ったんですが、安定化電源の電流値制限に引っかかってたかもしれません。てきとうに設定しちゃってました。)充電電圧が100 Vになると充電が止まってLEDが点灯します。ちょっと言い方が悪いですね、充電し続けるんですがそれ以上電圧が上がらないように放電が開始されます。
図6 LED点灯の様子
良い!!非常にいい感じで動作してくれています!!こいつで、このネジを発射します。
図7発射したネジ
コイルの左側に置いてあります。そしていよいよ発射!!
図8 飛ばされたネジ
1.5 cmの高さにあるネジが大体45 cmくらいの所で着地しました(笑)計算すると大体7.5 m/sで飛んで行っていますね。なにはともあれ、ちゃんと飛んでくれました!!
では本命、乾電池で充電してみましょう!!
図9 乾電池での充電
直流安定化電源と同様、大体4 sで充電してくれました!!最高過ぎる!!
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巻き数による飛距離の違い
なんか飛び方が微妙過ぎたので、コイルの巻線を増やすという脳筋でもうちょっと飛ぶようにします!!巻き数の変化は従来型が100巻き、脳筋型が500巻きです(笑)図10 コイルの変化
表1 コイルの変化
こいつら変化させて飛距離がどうなるか実験しました!!
実験条件はこんな感じ
図11 実験こうやりました
図に示しているように、高さ30 cmの所から発射して、着地する位置がどれくらい変化するか調べました。
結果はこちら
表2 実験結果
50 cm遠くまで飛ぶようになりました。もうちょっといい感じで飛んでくれるかと思いましたが、こんなもんらしいです(笑)
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鉄パイプで囲った時の飛距離の違い
次は脳筋型の500巻きしたコイルを鉄パイプで囲って飛距離を比べました。実験方法はさっきと一緒です。図12 鉄パイプで囲ったコイル
結果はこちら
表3 実験結果2
予想通り飛距離が伸びてくれました。でも、思ったよりも飛距離は伸びないですね(笑)
なんで予想通り?と思ったらこちら
「コイルガンの作り方~磁気原理編②~」
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箱詰め
あとは、作ったコイルガンをいい感じの箱に納めます。箱は光造形3Dプリンタで作りました!設計は毎度おなじみfusion360!!こんな感じ。「光造形3Dプリンタの記事はこちら」
図13 ケース
基板を固定するためのネジ穴部分があります。あと大きさ的に1回では3Dプリンタで印刷できなかったのではめ込める形になっています。
印刷物がこちら
図14 印刷したケース
外れちゃうと嫌なんで、接合部分をボンドで止めました。こいつに組み込んで、アクリルで蓋してこんな感じ!!図15 ケースに組み込んだコイルガン
良い感じでまとまった形になりました!いいですね~。一応、高電圧になる部分はグルーガンでべちゃべちゃにしました(笑)大した高電圧ではないので、これで絶縁できると思います。
ここで設計要綱をどれだけ満たすことが出来たかまとめてみようと思います。
・充電電圧は100 V→◎
・電池で稼働→◎
・1 sくらいで充電したい→〇
・とりあえず飛べばいいや→◎
「1 sくらいで充電したい」は電池の性能も影響しちゃうんで、ギリ合格点ではないでしょうか!!これは、仕様通りに作れたと言ってもいいのではないですか?!
+α
そう言えばなんですが、今回使用したトグルスイッチって下向いてる時がOFFって決まってるの知っていましたか?何か物を落としたり、ぶつかってスイッチに当たったとしても、電源がONにならないようにするためです。常識らしいんですが、のりのりは大学1年生の時に初めて知りました。常識って常識がゆえに教えてもらう機会があんまりないので、こー言うタイプの常識って知る機会無くないですか!?皆さんはこの常識知っていましたか?
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コイルガンシリーズ一旦まとめ
今回で、第1回コイルガンシリーズをいったん区切りたいと思います。勉強したことを生かして一つの物を作れるのは面白いですね!!なんで第1回かって?そりゃー、今回作ったのはなんか中途半端な感じのコイルガンじゃないですか。こいつの性能を限界まで引き上げる計画もやるのは面白いかなと思いまして!!ここでの記事を見て、自分もチャレンジしてみたい思ってくれたらうれしいです。
くれぐれも感電には気を付けて!!
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次回「コイルガンの作り方~JMAGによる磁界解析~」に続くかも(笑)
コイルガンの作り方シリーズ
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