いきなりですが、やっちゃいましたよ…買っちゃいました!!光造形の3Dプリンタ!!
熱溶解積層方式の3Dプリンタは持ってますよ?作りましたもの。
ですが、最近の3Dプリンタ業界は「光造形」が盛り上がってきています。だから波に乗ってしましました(笑)
光造形とは?
3Dプリンタとは物質を何らかの方法で積層して3次元の物体を作製するものになります。種類は主に
・熱溶解積層方式
・光造形法
・粉末焼結方式 etc.
になります。それぞれの特徴は
・熱溶解積層方式
加熱して溶解させた樹脂を積層して、物体を成型する方法。使用する樹脂は多数あり主にABS樹脂とPLA樹脂が有名どころ
・光造形法
紫外線を当てると硬貨する樹脂を使用し、光を当てて物体を成型する方法
・粉末焼結方式
金属粉などの粉をレーザーで溶かして固め、物体を成型する方法
となってます。
そこで、今回購入しました光造形法の3Dプリンタについてもう少し詳しく説明します。光造形法は主に2種類の作製方法に分けられます。SLA(Stereolithography)方式とDLP(Digital Light Projector)方式です。基本原理である「紫外線を当てて硬化させる」と言うところは変わりません。違うところは紫外線の当て方です。
・SLA(Stereolithography)方式
図1にSLA方式の概略図を示します。図に示されているように、紫外線レーザーを鏡に反射させることで、レジンを硬化させることで物体を成型していきます。利点はめっちゃ細かく造形できる。欠点は点でしか造形できなので、面を造形するのに時間がかかる。ってな感じです。
図1 SLA方式の概略図
・DLP(Digital Light Projector)方式
図2にDLP方式の概略図を示します。図3に液晶パネルの特徴概略図を示します。図に示されているように、紫外線レーザーを液晶パネルを用いてフィルタリングすることで、レジンを硬化させることで物体を成型していきます。液晶パネルはざっくり説明すると、図3のように光を透過させたり、遮断したりする機能を持ったパネルです。利点は面で成形できる。欠点は精度が液晶パネルの解像度に依存する。ってな感じです。
図2 DLP方式の概略図
図3 液晶パネルの特徴概略図
今回購入した3DプリンタはDLP方式の物になります。
導入部分でで「最近光造形が熱くなってきた!」と話しましたね?それがこの液晶パエルを用いいた3Dプリンタが登場したからなんです。これのおかげで、メチャメチャに値段が安くなったんです!!なぜかって?SLA方式はレーザーを当てる部分を変えるのに鏡を用いていますが、これメチャメチャ精度良く作らないといけない、っていうのは分かりますね?光なんで、ちょっとブレただけでもろに影響を受けるからです。こんな高精度な物を作るにはどうしても値段が高めになってしまします…しかし!!DLP方式は話が別です!!液晶パネルと言う、成熟したに近い分野の技術は簡単に組み込むことが出来ます!!なので、価格を抑えることが比較的容易なのです!
だ・か・ら
最近「最近光造形が熱くなってきた!」のです!!
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NOVA3D ELFIN2
図4 NOVA3D ELFIN2
では、いきなりですが値段の発表と行きましょうか…
値段は27000円です!!
どうですか?思ったよりも安いと思いませんか?これもDLP方式のおかげです!アマゾンで購入しました!定価31999円だったんですが15 %offクーポンがあったんで安くなりました!!5.5インチの2k液晶パネルを用いいています。
こいつを選んだ理由ですが、オートレベリング機能がついてるからです!!この機能が無ければ、もう少し分解能が高くて同じくらいの値段のやつが選べますが…ですが、作ったから分かる、このレベリングが面倒くさい!!これやるだけで、時間がどんどんなくなっていくんですよ!!なんで、あんまり気を使わないでも、ボタン一つでハイ印刷!!ってな代物が欲しかったんです。なのでこちらの商品を選びました!!
このオートレベリング機能ですが、どうやらプレートの水平が取れていることが前提で、高さの調整をしてくれているようです。購入段階で水平は取れていたようなので、箱開けて速攻で印刷出来ました!!
入っているものはこちら!!
図5 入っていたもの
何か色々入っていました(笑)
ゴム手とか入っていたのは意外でしたね。光造形の欠点なのですが、色々薬品を使わないといけない点が挙げられます。そこに配慮して、色々入れてくれたのはありがたいですね。
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テストプリント
と、いう事で元々プリンターの中に入っていたテストデータを印刷してみました。使用したのはNOVA3Dの標準クリア樹脂です。電源入れるとこんな画面になります。
図6 電源入れた後の画面
という事でまずは、印刷前の初期確認から。説明書は英語と中国語で付属していました。この説明書によると、まずはプレートが水平かどうかを確認して、つぎに紫外線が出るところの液晶に問題が無いか確認するそうです。
という事で「プリントコントロール」おします。
図7 プリントコントロールの画面
するとこんな画面が出るので、取り合えずプレートを上昇させます。
図8 プレート上昇後の3Dプリンタ
そんで、バケットを取り外して、間に二つ折りにした紙を入れて「リセット」を押します。
図9 紙挟んでリセット推した後の様子
プレートが下まで下がったら、紙をスライドさせて引っ掛かりが無いか確認します。引っ掛かりが無かったら、またプレートを上に動かします。そして、画面左上の「<」を押してメニュー画面に戻ります。次に「設定」を押します。
するとこんな画面が出てくるので、真ん中の「▶」を押します。
図11 「▶」を押した後の紫外線が出てくるところ
スクリーン部分が光りました。最初はScreen Test 10 sって文字が出てきました。ここで、光り方に欠けが無いか確認するそうです。かけてたらカスタマーセンターに連絡してと書いてありました。
ここまで問題がなかったので、次はいよいよ印刷に取り掛かります。液体を入れるバケット付けて液をIN!!
図12 レジンを入れたバケット
どんくらい入れればいいのかわからなかったんで、取り合えずMAXの線があるところまで入れました(笑)
そしたら、画面左上の「<」を押してメニュー画面に戻ります。次に「ファイル管理」を押します。
図13 ファイル管理の画面
元々プリンターに、テストデータが2種類入っています。という事で、とりあえず上の方を選択しました!!
図14 印刷任務画面
するとこんな印刷任務と書いてある画面が出てきました。右側の黒い所が今印刷している部分を示すそうです。あとはオレンジの蓋をして待つだけ!!
大体4時間後…
図15 印刷完了後の3Dプリンタ
オレンジの蓋を外してみると、なかなか良さげのやつがくっついてます!!
後はこれを、外して有機溶剤で洗浄して…
ジャン!!
図16 印刷されたもの
なかなか良くないですか!!一番細い線ノギスで測ったところ0.5 mmでした!!
こんな精度の物はのりのりが持ってる熱溶解積層方式じゃ無理ですよ!!
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今回は以上になります。
結構エグイ精度の物がプリントされてきて、結構びっくりしてます!もう一回言いますよ。これの値段…27000円!!材料費とか洗浄液を買ったりと初期投資と消耗品は熱溶解積層方式と比較すると少々多いですが、それを打ち消すほどの魅力がこの光造形方式の3Dプリンタにはあると思います!!
後々、細かな必要な物、有機溶剤の処理方法など紹介していきたいと思います。どうやら、最近は水で洗浄できるレジンも開発されているらしく、消耗品の値段も今後下がってくると思います!
もっと使うと、この3Dプリンタの特徴が分かってくると思うので、バンバン使っていこうかなと思います!!これは熱溶解積層方式の出番が無くなってしまったかも(笑)
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コメント
コメント一覧
質問なのですが、FDM方式と比べて強度はどちらが高いですか?
コメントありがとうございます。
具体的なデータがあるわけではないのですが、体感上DLP方式のUVレジンの方が強度は高いと思います。
ただ、PLA樹脂と比較してUVレジンの方が剛性が高く感じます。
そのため一定以上の力が加わると、飛び散るように割れます。
参考になれば幸いです。