ヘッドライトいじりますシリーズ
「ヘッドライトをいじります①ヘッドライトの原理」
「ヘッドライトをいじります②測定」
「ヘッドライトをいじります③対策(失敗)」←今ここ
参考「1万5000円で買えるオシロスコープ」
「ヘッドライトをいじります①ヘッドライトの原理」
「ヘッドライトをいじります②測定」
「ヘッドライトをいじります③対策(失敗)」←今ここ
参考「1万5000円で買えるオシロスコープ」
参考
「GPXジェントルマンレーサー200のサービスマニュアル」
前回までは、ヘッドライトに入力される電圧を調べました。
今回は問題点を解決すべく、回路にコンデンサを組み込んで試してみました!!
結論から申し上げますと…ダメでした…
何なんだ!!なんでダメなんだ!!
今回やった事
前回までの調査で、GPXジェントルマンレーサー200の電飾系の回路は、図1のようになっていると予想しました。図1. GPXジェントルマンレーサー200の回路(予想)
この回路で、ハロゲンライトに入力される電圧が
図2. 入力電圧のリップル
図2に示すような、リップルをはいています。なのでこのリップルを除去すればライトのチラつきが無くなると考えたのです!!
この電圧を平滑化するために、図3の位置にコンデンサを組み込みました。
図3. コンデンサを組み込んだ部分
使用したコンデンサは「電解コンデンサ16 V 220µF」です。こいつにした理由
・周波数が大体300 Hzなんで電解コンデンサでも追従できると予想
*コンデンサにも種類があり、基本的に高周波のリップルを除去したい時はセラミックコンデンサを使います。しかし、容量が小さいのがセラミックコンデンサの欠点。一方、高周波に対応できないが容量が大きい点が電解コンデンサの特徴。だから、3端子レギュレータを使った直流安定化電源を作るときはセラミックコンデンサと電解コンデンサの2つを使います。
・220 ㎌あれば、結構平滑化されると予想 (家にあったので使用、計算とかはしていません(笑))
・最大電圧が大体14 Vなので耐えられる (こういうのは普通、もう少し余裕を見ます、もう一度言います、家にあったので)
という事で、実際回路に組み込んで計測しました!!
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対策後測定
実験方法はハロゲンライトにコンデンサを直接組み込み、ハロゲンライトの両端電圧をオシロスコープを用いいて計測。図4にコンデンサを組み込んだ際の測定結果を示します。図5に約1750 rpmと約3000 rpmの時のリップル電圧を示します。
図4. コンデンサを組み込んだ際の測定結果

図5. 約1750 rpmと約3000 rpmの時のリップル電圧
はい、意味わかりません(笑)
どうしてこうなったのか…?整流されるどころか、リップル電圧が大きくなっています(笑)
ライトは相変わらずブレブレしています。まあ、2 Vもふらついていたら流石にブレブレするのも納得ですが…
試してみた
どうしてこうなったのか、考えるため今度はコンデンサを組み込まずに、ライトの両端電圧をオシロスコープで観察してみました。結果はこちら

図6. コンデンサ無しの出力波形

図7. コンデンサ無し約1750 rpmと約3000 rpmの時のリップル電圧
同じだ…
コンデンサ無しの時も変な感じになってるじゃないか!!どういうことだ…ハロゲンライトの抵抗値は、ほぼ1 Ωとかでした、発熱によって抵抗値が変化してもある程度は一定のはず。
なぜ?わけがわからん…
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原因考察
シュミレーションを用いて考えてみました。今回はsin波を全波整流した回路で考えてみました。図8の等価回路で計算します。図8. 等価回路
図2に示す、きれいなリップルが得られた時の測定系は、ライトを繋がずに直接オシロスコープを通じて閉回路を作り両端電圧を測定した時でした。なので、図8の形で測定しています。この時図2と同じような結果が得られたのは、コンデンサ容量100 nFの時でした。(オシロスコープ内部抵抗1 MΩと仮定)その結果が図9です。
図9. コンデンサ容量100 nFの時のシュミレーション結果
ここに、ライトを取り付けてみます。ライトありバージョンの等価回路を図10に示します。それがこれ
図10. ライトを取り付けたバージョンの等価回路
ここで使用されているハロゲンライトは12 V、25 Wのライトになります。なので、定格での内部抵抗は大体6 Ω、ここではさばを読んで10 Ωとします。この条件でシュミレーションをすると、結果はこれ。図11. ライトを取り付けたバージョンのシュミレーション結果
この時点で、図6の結果と全然違います。
ならばと、全力で図6の結果に寄せに行くと、ライトの内部抵抗が70 kΩの時にリップルが約4 Vくらいで、少しだけ似てきます。シュミレーション結果がこれ
図12. ライトの内部抵抗を70 kΩにした時のシュミレーション結果
ですが、この回路に対策として220 ㎌のコンデンサを組み込むとこうなります。
図13. 内部抵抗を70 kΩにした時の平滑後シュミレーション結果
めっちゃきれいになります。そうです、220 ㎌のコンデンサめっちゃ効きます。
ハロゲンライトの内部抵抗が印加電圧に追従して変化するバージョンも考えてみましたが、どうしても図6、7のような結果になりません…
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結果
分からねぇ…今回はここまでになります。見当のつかない問題に遭遇してしまい、苦戦中です。
進展があり次第記事にしようと思います。
次回「ヘッドライトをいじります④ GPXジェントルマンレーサー200」(進展出来たら公開(笑))
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