ある日ふと思う「…3Dプリンタ欲しい!」→「じゃあ作るか」
これは、3Dプリンタが欲しくなって、とりあえず作ってみた男の物語である。
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はい、という事で自己紹介の写真にも載っている(自己紹介はこちら)、3Dプリンタをどうやって作ったか、記事にしていきたいと思います。実際に作製したのは約2年前となるため、記憶があやふやで情報に誤りがあるかもしれません。そこのところは許してください。
そもそも、3Dプリンタって1、2年ぐらい前から急に表に出てきましたね。しかし、物自体はだいぶ前から存在していました。その時代はめちゃめちゃ高かったので流行っていなかっただけです!!




3Dプリンタの簡単な説明


では初めに簡単に3Dプリンタとはどう言ったものか説明していきます。

3Dプリンタとは物質を何らかの方法で積層して3次元の物体を作製するものになります。種類は
・熱溶解積層方式
・光造形法
・粉末焼結方式
 etc.
になります。それぞれの特徴は

・熱溶解積層方式
 加熱して溶解させた樹脂を積層して、物体を成型する方法。使用する樹脂は多数あり主にABS樹脂とPLA樹脂が有名どころ

・光造形法
 紫外線を当てると硬貨する樹脂を使用し、光を当てて物体を成型する方法

・粉末焼結方式
 金属粉などの粉をレーザーで溶かして固め、物体を成型する方法

となっています。以上の様々な方法で立体的な物を作るプリンターを3Dプリンタと言います。広義の意味では最近たまに見る3Dペンとかいうやつも、3Dプリンタと考えられると思います。私たちが普段よく見る3Dプリンタは熱溶解積層方式となっています。ここで作製した3Dプリンタもこの熱溶解積層方式の物になります。なぜなら、簡単で情報が沢山あるから!!

話変わりまして、3DプリンタについてはRep Rap計画っていうもがあります。聞いたことありますか?簡単に言うと自己複製可能な3Dプリンタを広めようといった計画になります。3Dプリンタの部品を3Dプリンタで作る、そうして自己増殖していく…まるで、SF映画の設定でありそうな感じですね(笑)このRep Rap計画のおかげで3Dプリンタを動かすソフトウェアはオープンソースで配布されているため、変なライセンス料などは必要ありません。この計画も最近爆発的に3Dプリンタが普及していった背景にあると思います。

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記事の進め方


さて長々とよく分からない話をしてきましたが、本題に入っていきたいと思います。
3Dプリンタをどのように作ったか。長くなりそうなので章分けして説明していきたいと思います。

1章 外枠どーしよ
2章 細かい所とパーツ集め
3章 組み立て
4章 配線
5章 プログラムの書き込み
6章 動かしてみる

こんな感じで話を書いていこうかと思います。私は大体5万円しないくらいで完成させました。それならアマゾンとかで売ってるやつの方が安いじゃねーか!そう思いましたね?確かにそっちの方が安いものが買えます。しかし、私が作成した3Dプリンタはかなり大型なものになります。こんなデカいやつ、なかなか見たことありません!!また、3Dプリンタとはどういったものなのか、そこのところも知りたかったので、授業料込みと考えればなかなか安い買い物だと私は思いました。

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1章 外枠の設計


さて、作ろうと言ったものの何をどうすればいいのか全くわからん
→とりあえず実物を見てみよう!!

幸いにも私は工学部に所属していたため、大学で3Dプリンタがどっかにないか探してみました。するとあったんですよ!!MAKERBOTと言うメーカーの3Dプリンタが!他にも色々な種類のものが沢山!探してみるもんですね(笑)そして、中身を見てみるとびっくら仰天。
すべてのプリンタが

・xyz軸を支える軸
・モータ
・樹脂をひねり出す所(エクストルーダと言います)
・制御ボード


だけで構成されているではないですか!!想像していたよりもずっと簡単な構造をしていました。こんな簡単なものに〇十万、下手すりゃ〇百万も払うなんてめちゃめちゃばかげた話だと思いました。これらの構成はCNC工作機械とか言うめちゃめちゃ高い機械とか、レーザーカッターだろうと、みんな同じ構成です。たぶん500万円位の機械なら200万円もあれば作れちゃいますよ!!ボッタくりですね(笑)

構成がわかったところで早速大まかな設計をしましょう!!ここでは素人にやさしい神ソフトfusion360を用いました。部品の3Dデータが色んなところに転がっているので、わざわざパーツを作らなくてもいい所は、文明の利器って感じですね!!

まず外枠から適当に形作っちゃいます。どうせならデカいのが欲しいので、かなり大きく作りました。
外枠

形はこんな感じで、フレームに使うものはNICのベーシックフレームを使用することにしました。なんかもう枠だけでそれっぽく見えてきます。

次は台を滑らせるリニアガイドを!
リニアガイド全部


こちらはアマゾンで売ってた中華のリニアガイドセットを2セット買いました。順番が逆になるのですが、ガイドレールの最も大きいサイズに合わせて外枠を考えました。

リニアガイドは3Dプリンタの中でも重要な部分であるので、ちゃんとした物を買いたかったのですが、ちゃんとした物はべらぼうに高い!!1本1万円とか普通にするんですよ!!安いのでそれなりのクオリティーではありますが、ギリ使えるって感じ物が届きました(笑)

次はZ軸を動かすための全ネジとベアリングを!!
リニアガイド全ネジとか

皆さん気づきましたか?ここで付け加えた、全ネジとベアリング、さっき買ったセットに含まれているのです!もうここまでくると価格破壊です!精度も壊滅的だけどね(笑)でもそれは承知の上!次行きます!

次はステッピングモータとそれを繋げるカップリング、あと位置を合わせるためのフレームをちょっと。
リニアガイド全ネジとかmo-taあり

ここまでくると、いよいよよさげです!
そして!!またしても、さっきのセットにカップリングが入っています!!モータはさすがに別売りで、たしかこちらを購入しました。3個セットてあとどこに使うん?思いましたね?もうちょっとしたら使います。



次、エクストルーダ付けるところ!
付けるところ左
付けるところ右
付けるところ
この部分は3Dプリンタで作製しました。今は3Dプリントしてくれる会社や、ワークショップがあるのでそういったサービスを利用して作るのもありですね。
しょうがないので、3Dデータも乗せちゃいます!!ここをクリック!!
GRABCADと言うコミュニティサイトにデータを載せています。ここからデータをダウンロードしてください!!上から2番目のパーツは、私は印刷したパーツとアクリル板を切って加工したものを合体して作成しました。あの上に出っ張ってる部分は印刷するのが大変な形状のため、まんま印刷するのはお勧めしません。データも二種類のせています。

先ほどのパーツを合体させます。
がったい1

ここで新たに増えた2本のガイドレールがあります。ですが~、このレールも先ほど買った2セットの中に含まれます!
この2本のレールに3Dプリントしたパーツくっ付けます!
omote

ura


作ったパーツと形違うし、説明してない変な部品ついてるけど、後で写真で説明するから許してください!!ここでさっき1個余っていたステッピングモータを使います。
そんで、ここで更に


これと


これを買った気が…
あやふやですいません…
ステッピングモータはエクストルーダ用、プーリーとタイミングベルトはステージやら何やらを動かすために使います。

と、今回はここまででいったん区切ろうかと思います。

次回:「自作3Dプリンター 作り方②細かい所とパーツ集め」に続く



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